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Amtrak AEM-7 #901 Phase-III(ATLAS #85711) [アメリカの機関車]

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Amtrak(全米鉄道旅客公社)で、ほぼ唯一の自社路線かつ電化路線である北東回廊線で活躍した電気機関車AEM-7です。老朽化の進む旧ペンシルバニア鉄道のGG-1と、その後継機でありながら失敗に終わったE60の置き換え用に登場した機関車です。GG-1やE60の半分くらいの大きさの機関車がきびきび走る姿から、アニメのキャラクターになぞらえて、登場時はマイティーマウスと呼ばれた様です。

当時のアメリカでは、旅客用電気機関車を新たに開発する技術が失われていたのかもしれません。1976~1977年にかけてヨーロッパの最新電気機関車(フランスとスウエーデン)を借り入れてテストをおこない、軍配のあがったスウエーデン国鉄Rc4(ASEA製)をベースに開発されています。

ステンレス車体は米国Budd製、主要電装機器はASEA製、それをEMD(ゼネラルモーターズ)の工場で組み立てています。Amtrakも、E60の失敗でGE(ゼネラルエレクトリック)を敬遠したのか、電気機関車をほとんど作っていなかったEMDに発注しています。MARC(メリーランド交通局)、SEPTA(南東ペンシルベニア交通局)でも色違いの同型機が導入されています。

写真をよく見て頂くと、左側の台車、その右横に金色の鐘がぶらさがっています。模型ではダミーですが、駅での発車・入線時や駅を通過するときの警報として「カンカンカン・・・」と踏切の様な連打音を発します。動画投稿サイトなどで、その音を確認することができます。

実機の登場は1978年ですが、HOゲージの模型が登場したのは20年以上過ぎてからです。アムフリート客車は先に手に入れていたので、待ちわびていた製品がようやく登場したという感じでした。ご存知の様にアメリカはディーゼル機関車大国なので、模型のニーズもディーゼル機関車が中心になるのでしょう。

この模型はパンタグラフのギミックがすばらしいです。ロックのツメなどがなく、部品のバネ性とテコの原理で、持ち上げると上昇したまま、下げるとたたんだままの状態をキープする様になっています。色違いのPhase-IVスキームの製品も発売されていますが、個人的にはこのPhase-IIIの色目が気に入っています。

この機関車登場と前後して、Amtrakも客車の塗色をオランダ国旗の様な赤白青の等幅ストライプ(Phase-III)に改めています。


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